人間のアカ（つづき）

（人間のアカ　のつづき）

宝塚ホテルの赤い絨毯は
祖母とも母とも、何度も歩いた

学生の頃、姉もわたしも初めてアルバイトしたレストランは
取り壊しとともに無くなってしまうらしい

娘がお腹の中にいるとき
すみれ色の宴会場で姉の結婚式の披露宴もした

新しい宝塚ホテルはどんなのだろうか
近代的な造りは、らしくない

真新しい建築物に再び、人間のアカや歴史が
良い味を出し始めるのは何年さきの頃だろうか

その頃にはまた
娘と新しい思い出があるといい・・・

よしむら

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