父の親指(つづき)- – -毎日おまけ- – –

よしむら

(父の親指 のつづき)

 

それなのに、

あの恐ろしかった父の
親指の形や
綺麗な指の爪の具合も
今でもはっきり思い出せる

 

それほど多くはないけれど
幼い頃につないだ
父の手の記憶だろう

 

 

近頃、増して言葉を交わしていない老いた父と
このまま月日が過ぎるのは

寂しいことだ

 

よしむら

– – – 少しの間だけ、毎日おまけ更新します- – –

 

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