美しい人ほろほろと（つづき）
（美しい人ほろほろと のつづき）
最後に先生とお会いしてから
月日はあっっっと言う間に８年経ち、
こどもファーストの日々は若干減りつつも、
自分の習い事をするくらいならこどもに予算を回したい日々に追われ
わたしがもたもたしている間に
先生はご病気になり、お教室をしめられた
「いつでも戻ってらっしゃい。それまでわたしも頑張って待ってるからね。」という
先生の弾むような声が鮮明なまま叶えられずに思い出となってしまった
ところで先日
とあるお寿司屋さんの一室の掛け軸の書をながめていた
「真味只是淡」
なんとなく意味の分かる、感じの良い言葉
とても優しく、この字を書いた人の全てが伝わる美しさと強さの字
涙が出そうな懐かしい気持ち
その書の左隅の名前を見て
心の固いものがほろほろと緩んだ
わたしの大好きな先生の書だったのだ
よしむら
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